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2014年4月10日

歯牙酸蝕症
酸を長時間扱う職種の人は、歯科医の検診を受ける義務がある。
某大手企業の工場の方(但し該当労働者は2~3人)の検診を受け持っている。
しっかり対策が取られていると思われるので、いつも異常所見は無い。

本来、珍しい疾患の筈だがあるとき連続して診たことがある。
一人は若い女性で日系ブラジル人だった。
主訴は歯が浸みる。
診てみると、全体的に歯が薄い...また、黄色っぽい。エナメル質が薄い感じ。角も丸い。
知覚過敏...ではあるが、何か気になっていろいろ質問したところ、
毎日レモン3個ずつ食べていることが分かった。
おそらくレモンの酸でエナメル質が解けてきていたのである。
レモンを止めるか減らし、食したら直ちに水を飲んで酸味を取ることを勧めた。

もう一人も女性。
前歯がだんだん小さくなってきていた。角が取れて丸く小さくなってきていた。虫歯は無い。
形がおかしい...以前はどうだったかというと、レントゲンが残っていて、ある程度前歯の形態をしていた。
今とは違う。
食生活を訊いてみたところ、健康のためクエン酸飲料を毎日飲んでいることが分かった。
レモンの人と同じである。
ただ、違ったのは囓る必要は無いので溶けてきていたのは前歯だけであった。
虫歯と違うのは、歯が硬いまま減っていくことだ。
原因はクエン酸しかない。今後は飲んだらすぐ口を濯ぐよう指導したが、止めます、とのことだった。

過ぎたるは猶及ばざるが如しの典型例であった。

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はせがわ歯科医院 院長 長谷川千尋

はせがわ歯科医院
院長 長谷川千尋
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私が一番こだわっているのは、患者さんの話をよく聞くことです。それは時間をかけてじっくり聞くというだけでなく、患者さんが本当に訴えたいことは何かを注意深く読み解くことです。

どれだけ忙しくてもじっくりお話を伺うため、スタッフから慌てて「時間ですよ~」と声を掛けられることも度々あります。しかし、治療のスタート地点を間違えていると、取り返しのつかないことになるのです。

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