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顎関節の特徴

顎関節は頭蓋骨の側頭骨と下顎骨を繋ぐ関節です。側頭骨に凹みがあり、下顎骨に関節頭という出っ張りがあります。場所は耳の前にあります。

左右バランスを取って動くことが特徴で、身体の中で他に同じような関節はありません。側頭骨と下顎骨の間に関節円板という線維組織のクッションがあります。クッションと言ってもそれほど柔らかくはなく爪のような感じと思った方が良いでしょう。

開口したときの上下前歯の距離3センチくらいまでは、顎関節は蝶番運動をします。大きく開くと、関節頭は前方に1センチくらい滑走します。そうして4センチほど開きます。

通常、永久歯列である中学生以上は、年齢、男女、体格にあまり関係なく4センチを数ミリ越える程度まで開口出来ます。小さいのに1センチも移動する関節は身体の中で他にはありません。

顎関節の動き

関節が動くと言うことは下顎が動くことになります。狭い考え方では頭蓋骨が固定されて下顎が動くとされています。

しかし意識して動かせばすぐ分かりますが、頭蓋骨を動かさずに口を開けると喉にぶつかります。

よって、首を少し後方に引いて下顎をさらに大きく開くようにしています。
下顎を動かすとき、頭蓋骨や頸椎も動いているのです。

また、舌は下顎や舌骨から生えてきていますので、舌の動きと関係が深いです。下顎は舌骨を介して直接胸骨や肩甲骨にまで繋がっています。顎関節は決して単純ではないのです。

顎関節症の症状

基本的には、関節雑音、関節痛、開口障害です。
これらの症状は全部出るわけではありません。雑音だけでも軽度の顎関節症と言えます。
関連症状として、頭痛、耳鳴り、首凝り肩凝りなどもあります。

関節雑音は、主に関節円板が引っかかったとき出る症状です。
多くは、円盤は静かにずれて、音がしたときに正常な位置に戻っています。顎関節をドアに例えると、スムースに開くのが正常。軋むが何とか開く状態が関節雑音がある状態と言えます。但し、顎関節は蝶番運動だけでなく、伸び縮みすることが大きく異なりますが。かくかく引っかかる雑音のときはまだ軽い方です。進行すると引きずるような音になります。円板や関節頭がすり減ってしまうとそうなります。

音がしても痛みがないことも多いですが、痛みを伴う場合もあります。痛みが出ると動きを自分で抑制するので、大きく口を開けられなくなります。

痛みがなくて口が開かないこともあります。

上記症状はだんだん強くなることもありますし、朝起きたら口が開かないなど、急に発症することもあります。

顎関節症の原因

顎関節は、左右協調して動くことや大きく伸び縮みする特徴から、調和が崩れると発症すると言えます。
大きな力を急に受けて関節が動かなくなることを捻挫と言いますが、顎関節でも殴られたり転んだりして捻挫はあり得ますが、顎関節症は軽度の負荷の積み重ねで慢性的に起きる捻挫...と言えるかも知れません。
一つの要因で起きるのではなく、積み重ねで起きるのです。耐える限界を超えたときに起きると思われます。

逆に言えば原因の一部を取り除いて、限界以下になれば改善するのです。

片側噛み癖
利き腕があるように利き顎も誰でも持っています。
右ばかり左ばかりで噛んでいると、顎関節に負担が掛かってきます。
但し、右噛み癖で右に症状がでるかというと、そうではないようです。後方に食い込んでいくと同じ側に症状が出ます。右噛み癖で左に症状が出る場合、左の関節頭に外れる力が掛かっているようです。
右噛み癖で右回り噛み、右噛み癖で左回り噛み、左噛み癖で右回り噛み、左噛み癖で左回り噛み...という種類があるように感じています。

歯ぎしり食いしばり
やはり大きな力を使っていると関節にも当然負担が掛かります。
朝起きたら口が開かない...ことの一つにはやはり睡眠時の歯ぎしりが関係するでしょう。音がすることだけが歯ぎしりというわけではなく、音がしてなくても強く食いしばっている場合もあります。
日中、力仕事でなくても、緊張感などで食いしばっている人もあります。決して強く食いしばっていなくても、軽度でも連続して噛みしめていると関節に負担が掛かります。
歯科医がよく噛むと顎や脳に言い影響を及ぼす...と言うことがありますが、付いたり離れたりする咀嚼は良い影響を及ぼしますが、連続して噛みしめているのは逆に害があるのです。

頬杖
頬杖は下顎に片方から力が掛かり、関節に負担を掛けています。
寝っ転がってテレビを見たり、ソファに頭を乗せて横になっていたりすることも同様に負担が掛かります。

机に突っ伏して寝る
首や顎に負担が掛かり顎関節症の要因になります。
おでこに手を置いている人は負担にはならないようです。

首を横に向けて食事をしている
テレビが正面でなくて横にある場合、いつもそちらを向いて咀嚼していることになります。首をいつも同じ方向に向いていると関節に負担が掛かります。
また、向いている方の噛み癖に繋がります。
右利き腕の人は右噛みになりやすいですが、左向いて食事していると左噛みになったりします。

うつ伏せ寝
うつ伏せ寝する場合、必ず首は横を向きます。
テレビ見るよりもっと大きく力が掛かります。首に負担が掛かるだけでなく、4~5キロある頭部の重みが関節を圧迫します。
うつ伏せ寝は顎関節症の一因です。「うつ伏せ寝健康法」という本がありますが、うつ伏せ寝は高齢者や何か身体の不自由がある人などでやむを得ず取らせる体位という位置づけのほうが良いです。
「健康法」として真似するものではありません。


高い枕、固い枕も原因となります。この場合横向き寝でも顎に負担が掛かります。
うつ伏せ寝と同様、頭部の重みが固い枕高い枕の場合、関節を圧迫する要因になるのです。
低くても首の下に支えが無い場合は負担がかかることもあります。
低反発枕もじわりと顎を圧迫します。
低反発枕に変えたら顎関節症を発症した人もありますので、注意が要ります(低反発枕がすべての人によくないということではありません)

スポーツ
力を出すために食いしばる時間が長いスポーツは、顎関節症になりやすいこともあります。
片方を向くスポーツ(弓道など)は顎関節症の一因になることもあります(他の要因と重なると起きる場合があるという意味であってそれが悪いというこではありません)。

楽器演奏
片方を向いて顎で押さえるバイオリンなどは、顎関節症のの一因になる可能性があります(他の要因と重なると起きる場合があるという意味であってそれが悪いというこではありません)。
比較的強く吹く楽器(トランペット、サクソフォーン、ホルンなど)も一因となることがあります。体位の左右差はありませんが、吹くときに下顎が不安定になり且つ口腔・顎周囲の筋肉を強く使用しているためと思われます。


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