歯並び、歯列矯正Q&A(Answer)
学校の歯科検診で異常のチェックは受けませんでしたが、親としては歯並びが気になります。検診で問題なければ大丈夫ですか?
親御さんから見て気になるのであれば、矯正歯科で調べて必要があれば治療をして良いと思います。
検診のマニュアルはあるものの、学校検診は一般歯科医が行っているため必ずしも詳しくありません。従ってしっかり見分けられない可能性があります。
また、厳密にチェックすると異常が極端に多くなってしまうので、むし歯・歯肉炎等と違って保険外治療であるし、比較的緩く診ていることもあります。緩く見られることで軽い異常はチェックしない場合が多いのです。
親が歯並びが悪いです。子も悪いのは遺伝ですか?
親に過剰歯があり子にもある、親に先欠があり子にもある、歯が明らかに大きい(小さい)、親に下顎の過成長があり子にもある場合は、遺伝といえます。
親が叢生で子も叢生の場合は一見遺伝に思えますが、顔が似るくらいの遺伝は考えられますが、はっきり遺伝とはいえない場合が多いと思います。
今の親の年代は戦後高度成長期以降であり、人工乳、軟食、むし歯の多発などで叢生になった場合、子もそのようにして歯列不正になったとしたら、それはともに成長段階の問題であり、親も子も似た環境だったから同じように歯列不正になっただけで、法則的な遺伝で歯列不正になったとはいえないのです。
従って、親が歯列不正でも子は予防できる場合が少なくありません。
早期の離乳食が歯列不正の原因?
叢生などよくある歯列不正の原因は授乳期に遡ります。
赤ちゃんは母乳を飲むときに、おっぱいを吸っているのではなく搾って飲んでいます。歯がない顎を力強く動かして搾り舌を使って喉に送り込んでいます。
1ヶ月で1kgも体重が増えます。2年で出生時の3~4倍の体重になります。10代の成長期でもこんな割合では増えないので、乳児の成長はものすごく著しいことが分かります。この時期に身体全体と同様、口の周りの筋肉の発達がとても重要なことが分かります。
母子手帳によると5~6ヶ月で離乳食を開始することになっていますが、顎や舌を一所懸命使って母乳を飲む代わりに、口の中に離乳食を入れられたら後は飲み込むだけで済みます。顎を強く動かす必要はありません。
もの凄い速度で成長している時期に、筋肉をサボらせているわけです。なので日本の子供たちは口をぽかんと開いた子供ばかりです。そのまま大人になるので現在は40歳近くまでの大人は口を開いた人が多いです。
現代的な生活でなかったときの乳児の子育てが本来の状態ではないでしょうか?
発展途上国の子供たちには歯列不正はほとんどありません。貧しくて身なりは綺麗でなくとも、歯並びは綺麗なのです。口元はきりっとしています。私は、インド、フィリピン、タイなど訪れたときに子供たちを見て気付きました。試しにインターネットで画像検索(途上国 子供 笑顔など)してみてください。痩せ細っていても歯並びが綺麗な子たちが出てきます。ちなみに背筋も真っ直ぐです。離乳食などないので3~4歳まで母乳を与えていることもあるそうです。
身体の成長が著しいときに自然に口や舌の筋肉をつけて、舌で内側から押して口や頬の筋肉で外から押さえてそのバランスで綺麗なアーチの歯並びが揃うのではないかと考えられるのです。
口腔周囲筋のトレーニングで歯並びを改善する方法はありますし、それを促す矯正装置も開発されています。筋肉の発達が良くないと歯列不正が起きることは当然考えられます。歯の生え始めに堅いものなど食べられませんから、授乳こそが顎を発達させて歯並びを整えることにも重要ではないでしょうか?(※一部私説です)
3歳児検診で反対咬合と言われました。様子見で良いのでしょうか?
乳歯歯列の時に反対咬合でも永久歯に交換するときに自然に正常な噛み合わせに戻る場合があります。
従って、永久歯が生える時まで待てば良いとよく言われます。ひとまずそれでも良いと思います。乳歯はすり減るので、一部の子は前歯がすり減った結果、幼児期に自然に戻ることもあるようです。
しかし、昭和時代にそのまま観察したらどのくらいの割合で自然に戻るかを追跡した研究によると、乳歯反対咬合の子は多くは永久歯も反対咬合になったそうです。従って、乳歯のうちから反対咬合の治療をした方が良いという意見が広がっています。ムーシールドというマウスピースが効果が高いようです。
開咬で指しゃぶりが原因と言われました。どのようにしたら止められますか?
指しゃぶりは胎児も行っているとわれます。自然な行為なのです。しかし、施設の子供に多いそうですから、心の問題が関係するでしょう。
また、母乳から形がある食物に変わるために口の中を慣らすとも聞きます。指以外に縫いぐるみやタオル、その他お気に入りのおもちゃなどを咥えることもあります。指しゃぶりは、強く吸ったり歯を押したりして上顎前突や開咬になります。永久歯が生える前の4~5歳くらいまでに止めると、顎の成長や歯の交換で目立たなくなる場合があります。
社会性が出て手を別のことによく使うようになると止めていきます。怒ったりせず繰り返し言い聞かせると止めていく場合もあります。
ただ、実際にはなかなか上手くいかないことが多いです。おしゃぶりを代わりに咥えさせる方法もあります。
但し、おしゃぶりそのものが厚みで開咬になるから良くないという意見も根強く、時間を限定する必要があります。開咬にならずに咥えさせて幼児の要求を満たすグッズ(ストッピ、オーラルスクリーン)もあります。爪に苦いマニキュアを塗る方法(バイターストップ)もあります。
無理に止めさせると唇や舌など代わりのものを吸うようになったりします。なかなか難しいところです。
子供の歯並びが気になります。矯正するならいつからが良いですか?
反対咬合(受け口)の場合、3~4歳以降にムーシールドというマウスピースで開始する場合があります。幼児なので親御さんがしっかり填めさせられることが条件です。ムーシールドが使えない場合は永久歯が生え出す頃まで待ちます。
叢生(歯が入り組んでいる、乱杭歯)の場合、その可能性があってもおおむね永久歯の前歯4本が生えてくるまで待っても良いです。早くても下4本上2本からで良いです。
気をつけなければならないのは、乳歯5~6本抜けて永久歯4本生えている場合、本当は隙間が足らなくても綺麗に並んでいるように錯覚することがあります。後で犬歯が八重歯になって生えてきて驚く場合もあります。
矯正は永久歯が揃うまで待ってからにすれば良いと言われましたが?
矯正はどの年代でもできますが、永久歯になってしまった後と、これから生えてくる時期では対応が異なります。
乳歯が何本もある時期は顎の骨の発達を促して、永久歯の抜歯という犠牲を払わずに矯正できる場合が多いです。永久歯列になってから歯が入り組んでいると、2~4本抜歯する可能性がかなり高くなります。
矯正を考えず成長した場合は仕方ないですが、小学校低学年から気になっていれば、早めに始めた方が良いです。
歯が入り組んで生えてきたら、隣の乳歯を削って生やす、早めに抜いて並ぶようにする…というのはどうですか?
とりあえず先に生えた永久歯を列に入れるために削合や乳歯抜歯をしても、全体の歯列を考えなければ意味がありません。結局後で萌出する永久歯の場所がなくなるだけです。矯正器具を使わずに「連続抜歯」などで歯並びを整えていく選択肢を最初から考えているのでしたら、それでも良いかもしれません。
矯正歯科はあちこちありますが、専門医が良いですか?かかりつけの歯科医でも矯正はしているようですが。
生活習慣病をかかりつけ医で診てもらっていれば、専門外来を受診していることもあると思います。歯科もかかりつけの歯科医で親知らずを抜くことがあれば歯科口腔外科を受診する場合もあります。
矯正歯科も標榜していれば一定の技術があると思われます。従って、かかりつけ歯科医に矯正ができると言われたならばOKだと思います。
ただ、かかりつけ歯科医は矯正がオールマイティであるわけではないと思います。困難な場合は親知らずの抜歯に口腔外科を紹介されるのと同様、矯正の専門医院を紹介される場合もあるでしょう。
先天的な疾患などで矯正を健康保険で治療する場合は、認定を受けている専門医でないとできません。
かかりつけ歯科医に矯正専門医が来ているところは?
専門医ということで信頼はできます。但し、まだ大学の若手かもしれません。あるいは週に1~2日しか来ていないとすると受診日を合わせなければならず、塾や習い事の日程と相まって通院しづらい場合があります。
矯正装置は時々破損することがあります。矯正専門医がいないときでも応急的な対応をする態勢が必要です。
複数の歯科で相談しても良いでしょうか?
矯正はほとんど保険外治療ですから、見積もりなどを複数の歯科医院で比べても良いでしょう。
また流派があり、方法が医院によって違うことはよくあります。排気量が少ない自動車を買うくらいの費用がかかりますから、相談だけ受診しても良いと思います。但し電話であれこれ聞いたり、本人不在で聞く(親が子の相談をする)のははっきりした説明ができないので控えてください。
床(しょう)矯正とワイヤー矯正とどちらが良いですか?
「床矯正」と謳っている歯科医院の場合、床矯正しか行わない(できない)場合が多いと思います。床(義歯ないしマウスピースのようなもの)のみで行うには限界があります。床矯正で可能と言われれば良いと思いますが、成長段階では思わぬ変化もよくあります。床のみで行う予定がそれだけでは困難になった場合、次の引き出しが準備できる方が安心です。
床かワイヤーかではなく、矯正もするかかりつけ歯科医より矯正専門医の方が技術があるのと同様に、床もワイヤーも行っている医院があればその方が良いかもしれません。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正とどちらが良いですか?
床かワイヤーかと同様に、マウスピースしか行っていない場合、適応症に限界がありますので歯科医院の選択は熟慮してください。どちらかが確実に勝ることはありません。両方できる場合は選択肢として良いと思います。
マウスピースは外せることが最大の利点ですが、非常にたくさん使用する必要があり、ワイヤーより費用がかかるケースが多いと思います。また比較的軽度な歯列不正が適応です。
矯正の費用は 組合などで決まっているのですか?
保険外の料金は各医院で決めています。材料や技術料のみならず、もし都心でテナント料が高い場所であればその分が加味されるでしょう。差し歯や入れ歯の保険外と同じです。地方や郊外の方が安くなることが多いと思います。
矯正途中で引っ越しが決まったら、引っ越した先でできますか?
矯正歯科のグループで連絡網があれば可能です。
ちなみに「一般臨床医矯正研究会」は同じ方法を扱う矯正グループです。しかし、引っ越し先にない場合があり、矯正歯科があっても取り扱う材料が違うとやり直しになる場合があります。
普通の歯科治療の場合は、全国どこでも違う歯科医が続けて治療できることが多いですが、矯正はうまく引き継げないことが多いと思われます。
私は日系ブラジル人で矯正途中で日本に来られた方、数人の相談を受けましたが、引き継げたのは一人だけでした。国内でも同様と思います。
大人でも矯正できますか?
歯は何歳でも動かすことはできます。若い人でなくても中高年でも矯正はできます。
但し、大人は差し歯やブリッジになっている場合に、一旦修復物を撤去しなければならないこともあります。
上の前歯だけ一部のみ矯正したいのですが?
一部の歯だけ引っ込めたい、出したい、という場合でも、歯を移動するに当たって並ぶ場所が確保できなければ、やはり全体を触らざるを得ないことはよくあります。
また、歯は上下噛んでいるのですから、移動していったら下の歯とうまく噛み合わない、あるいは移動するために下の歯が邪魔になることもあり、上だけと言われても上下を治療しなければできないことも多いです。ごく一部だけの場合には、当該の歯を削って差し歯にしてその形を整える方が希望に添えることもあります。
差し歯やインプラント入れ歯を入れるために部分的に矯正を勧められましたが?
歯がまっすぐ揃っていない、上下の噛み合わせが悪いような場合に、そのままでは上手く差し歯などが入れられない場合もあります。そのような場合には部分的に歯列不正を治してから、差し歯などを入れた方がその差し歯がしっかり長持ちするという診断もできます。
必要な場合はそのようにすべきですが、実際は費用的な面やそこまで望んでいない、など、患者さん自身の都合もありますから、気持ちも含めて考えてください。当院ではあまり行っていません。
美容外科や審美歯科で2~3回で歯並びをきれいにする方法はどうですか?
歯を削って差し歯にして歯並びを治すのも広義で矯正(補綴矯正)です。その方がうまくいくこともあります。歯の移動に期間もかからず見た目を治せることはあります。
しかし、歯を削る犠牲を払う必要があります。歯列矯正も一部の歯を抜歯する犠牲を払うことがあります。
どちらが犠牲が多いか、あるいは患者さんの好き嫌いの都合(数ヶ月~2年ものワイヤーが嫌だ、など)で選択は変わります。
歯列矯正は治療後は保定をサボらなければ次の治療はありませんが、人工物は永遠ではないのでいつかは壊れてやり直すこともあります。それを念頭に置く必要もあります。
また、差し歯だけでは噛み合わせがうまく作れず無理が出る場合もあります。ワイヤーと差し歯の併用がうまくいくこともあります。
私としては3~4本くらいまでで済む場合には補綴矯正もあり得ますが、上下で10本以上になってしまうなど多数歯になるとしたら、歯を移動する矯正の方が良いと考えます。ある程度大人で歯の本数が少なくなってきた場合は別ですが。
矯正したいのですが、永久歯を抜きたくないのですが?
当院では乳歯がまだ多数残っている時期に開始して、永久歯非抜歯に持って行く方法を行っています。
しかし、時機を逸した場合やかなり大きな歯の場合には、抜歯を勧めることもあります。ほとんどの矯正を非抜歯で、と広告している矯正歯科もあるようです。その流派の説明を聞いて対処願います。
最近はミニインプラント(顎の骨に一時的なネジを打って固定源にするもの)を使用して今まで抜歯だった例も非抜歯にできることもあるようです。
非抜歯にするために、大きな手間暇、患者さんの強い協力が必要なことが多いです。また、見た目を犠牲にする(やむを得ず少し歯が出ていても良しとする)終了もあるようです。私もそうしたこともあります。
何が何でも非抜歯ではなく、抜歯も含めて考えた方が上手くいくこともあると思った方が良いです。非抜歯といっても、複数の歯をほんの少しずつ側面を削ることによりスペースを確保して非抜歯にする場合もあります。
矯正で抜歯するのは良くない、身体を悪くする、と書いてあるサイトがあります。
抜歯しての矯正で注意が必要なのは、口の中の必要な容積すなわち「舌の部屋」を狭くしないように心がけることです。
不定愁訴が出てくる患者さんを捉えて、抜歯批判が出ていることがあるようです。 概して、矯正をしない歯科医が批判していることが多いような気がしています。
抜歯がすべて悪であることはないと思います。「舌の部屋」を狭くしないようにすれば、抜歯も可です。
逆に非抜歯矯正を攻撃するサイトもあります。こちらは、非抜歯に固執しすぎて過大に歯列を広げてしまう例を批判されています。
まだ親知らずが生えてきていませんが、矯正後親知らずの抜歯を勧められましたが?
親知らずは萌出するときに前方の歯を横に押す力が大きく働きます。その結果せっかく並んだ歯が乱れることがあります。よって早めの抜歯を勧めることもあります。
ただ、入院が必要なので躊躇してそのままになることも多いと思います。対策として成人少し過ぎる頃まで保定(矯正後の後戻り防止)をしっかり行うことが大切です。
矯正前に親知らず4本と小臼歯4本の8本も抜歯と言われて気が重いです。
歯を並べるに当たり親知らずの前の歯の移動に差し障りがあったり、場所が少ない場合は8本抜歯もあり得ます。時期によっては小臼歯4本と第二大臼歯4本抜歯のこともあります。第二大臼歯を先に抜歯して、親知らず(第三大臼歯)が後で生えてきたときに第二大臼歯の代わりにします。
マウスピースの矯正をしたいのですが?
マウスピース矯正は、マウスピースの弾力を利用して歯を移動していくものです。ワイヤーを付けなくて済む、目立たない、都合が悪いときには外すことができるなどの利点があります。
欠点は、ほぼ1日中填めていなければならないこと、適用できる歯列不正に限界があることなどです。多くは抜歯しなくて済む軽度の永久歯列不正です。抜歯が必要な場合はできないことが多いです。
デンマウスピースという種類は抜歯例でも可能と謳っています。最終的に細かな調整ができないことがあり、ワイヤーよりやや仕上がりがルーズになってしまうこともあります。
3D装置や床装置で内側から矯正していったらかなりきれいに並んできました。外側のワイヤー矯正に入ると言われましたが、もう満足なので止めたいのですが?
床装置や3Dなど舌側からの装置だけでは、個々の歯の傾斜や回転、上下の位置の噛み合わせのずれなどが残ることがよくあり、最終的に外側のワイヤーが必要です。
しかし、どうしてもと請われた場合は意向に沿うようにしますが、その後後戻りはしやすいので自己責任でお願いしたいと思います。
矯正が終わったと思ったら「保定」ということで、内側からワイヤーで接着剤で歯を固定することと透明マウスピースを填めると言われました。もう何にも入れていたくないのですが?
保定についても、矯正前から説明はしているはずですが、忘れてしまうこともあるようですし、聞いていたとしてもいざとなったら止めたい、サボってしまうことはあるようです。
保定初期を除いて夜だけ填めればで良いので理由を理解して受け入れてほしいと思います。
当院では最近はマウスピースの保定(リテイナー)だけで、ワイヤーの接着はしないことが多いです。
裏側だけの矯正があるそうですが?
当院では準備していませんが、舌側矯正という方法があります。3D装置など舌側弧線のことではなくて表側に一本一本に付けて行うワイヤー矯正を内側(舌側)から行うものです。技術が高度で費用もやや高めの設定のようです。どうしても表が嫌だという方にお勧めです。
ワイヤー矯正でも白いものもあるのですか?
歯に一本一本付けるブラケット(ブレースともいう)をプラスチックないしセラミックにすると目立ちにくくなります。セラミックは割高になります。ワイヤーもコーティングして白いものもあります。
当院では、セラミックやプラスチックのブラケットは対応していますが、ワイヤーは白いものはあまりお勧めしていません。理由としては、コーティングがすぐ剥がれてしまうことや滑りがやや遅いことがあります。
矯正は健康保険は利かないのですか?
歯列矯正は「美容」扱いしているので健康保険は利きません。
美容だけではないはずですが制度ですから仕方ありません。 ただし<厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常の矯正歯科治療と、顎変形症(顎の外科手術を要するもの)の術前、術後の矯正歯科治療>については、一定の認可を受けた矯正専門医では健康保険が適用になます。矯正専門でもできない場合がありますので注意してください。
上唇小帯が大きく切った方が良いと言われました。
乳歯列の時期は良いですが、永久歯の最初の前歯が生えてきたときに小帯が大きいと、歯が寄らずに「正中離開」を起こすことがあります。そのために生え始めまでに切除することをお勧めします。簡単な小手術なので心配いりません。
当院はレーザーで行いますので術後の腫れ痛みは少なく済みます。
歯が少ないと言われました。
先天欠如または部分無歯症といいますが、本来の歯の数より少ない方がいます。上下前歯、犬歯、第二小臼歯、第二大臼歯などがないことがあります。
歯が少ないと歯列に隙間が残ることがあります。それなりに並んでくることもあります。少ない歯列が並んで正常な歯の数ある方が重なって歯列不正になることもあります。
その方その方の状況により、ない部分を埋めるように歯を寄せてくることもあります。あるいは正常な本数の方をあえて抜いて、すく中本数の方に合わせて並べることもあります。
歯列矯正ではなく、成人以降に入れ歯やインプラント、ブリッジで治すこともあります。